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2009年12月24日

『明治/大正/昭和 不良少女伝 莫連女と少女ギャング団』

『明治/大正/昭和 不良少女伝 莫連女と少女ギャング団』を読んだ。

最近出た本。著者は、平山亜佐子。出版社は河出書房新社。

明治、大正、昭和(戦前期)の、不良少女たちの息遣いや彼女たちが生き抜けた時代の空気を顕在化させようという作品。
テーマ的には大変面白いし、資料として新聞を使うというのもなかなかである。
ただ、残念なことに、不良少女たちの息遣いよりも著者の口吻の方が作品を支配し、
時代の空気よりも、その時代を説明しているネットなどの情報が顕現してしまい、
息遣いと空気の反定立になってしまっている。
その点が哀れである。
戦後についての類似企画もあるようなので、文筆業従事者としての手抜きなき力量を発揮してもらいたい。


買うほどの本ではない。
資料としては面白いが、その点は図書館利用でいけそう。
写真は、すくないが、良いものも多い。

この本の欠陥については「歇私的里性の笑」に記述した。

http://oroka.kyo2.jp/e166563.html

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Posted by 愚華 at 16:23│Comments(0)読む
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