歌麿の鎖

愚華

2011年02月09日 10:46

NHKドラマ、京都美術事件絵巻も最終回。
最終回ということもあって、だろう、なんか、面白かった。


始まりのオークション、少し期待していたがやや期待外れ。
なんか大物が出る、とか、その場で贋作とばれ大混乱とか、があれば…。
バイヤーは自分で値段をいうのだね。
日本で、オークションへいったことがないのでどのくらい現実を反映しているのか不明。
『祗園の姉妹』からのパクリも期待していたが、どうもない感じ。

この会場で出会った「喜多川歌麿の浮世絵の精巧な贋作」だが、
これどうなるのだろう。その行方も気になる。

さて、オークション翌日、筆を折った日本画の大家・山科圭一郎の死体が発見される。
この人物の死と贋作問題をめぐって、今回のドラマは展開してゆく。
(やがて山科の死は自死と判明)

ポイントは、山科の最後の作品。美人画だった。なかなか良さげな日本画。
このモデルと、作者が問題。
この美人画、山科の作品とされているが、じつは贋作で、モデル女性の子供、
葛城伸介=Kが、贋作の作者であった。
しかも、葛城伸介の父が山科圭一郎。

京都日本画界のドロドロを示してもおり興味深い。
加えて、京都骨董界の魑魅魍魎もこのドラマには表現されている。
そこに焦点を当てると、…。

続編がありそうな感じでの終わりであった。


↑「http://www.nhk.or.jp/drama/fake/」より一部引用


京都河原町大学での浦沢右の講義シーンも気にいった。
日本美術史、かなんか、の授業と思われる。
白石亜子がやって来て教室の様子を見て「授業崩壊」と一言。
そう今の学生には、浦沢右の知識なんか遠すぎるだろうなあ。
皮肉なシーンで、効いている。

関連記事