「本の大路小路」に躓く
京都新聞で4月1日から始まった松岡正剛による連載。
「本の大路小路」
楽しみにしていたが、3回目で早くも躓いた。
吉井勇を扱っている。
それは良い。
吉井勇が、1938年に京都に移住。
それも良い。
が、その短いコラム「本の大路小路」を読むと、
にぎやかに都踊りの幕下りしのちの寂しさ誰にかかたらむ
の歌が、あたかも移住後の作品のように書かれてある。
そのように読めるが、愚かにも読み違いか。
「酒ほがひ」がないので確かめられないが、1910年代の歌ではないか。
例の角屋の歌もそうではないか。
「にぎやかに…」の歌は、手元にあった、『草珊瑚』にも収録されている。
『草珊瑚』は1919年発行。
松岡正剛はこうした事実に対して厳しいと思っていたのだが。
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