プガジャ67号の慄き

愚華

2009年03月12日 18:02

先日知人が『プレイガイドジャーナル』の67号をもってやってきた。
1977年1月号である。
何でも、古本屋で見つけたとか。

この知人曰く、その中のある記載を目にして、ほとんど時空を超えたようなおののきを感じたらしい。

愚かにもそのページを見せてもらったのだが、ある劇団が作ったらしいミニコミを、
プガジャ編集部で受け取ったという実に7行の記事に過ぎない。

そこに「劇団キューブ社」という名前が記載されている。
住所は「下京区高倉通松原東入ル 三洋ビル5F」

友人は、あるジャズ喫茶でこの劇団キューブの方にスカウトされた。
興味本位でのこのこ事務所までついて行ったらしい。
そこには、他にもスカウトされた学生がいて、某大学某学部の反代々木系学生運動の「闘士」などもまじっていた、という。
どういうわけか友人はそこに何度か行ったらしい。しかし劇団に入団はしなかった。
ある時その劇団の女優と二人で、これも今となっては理由が判らないのだが、その事務所を出て、
四条大橋をわたっていた。
と、男が彼女をからかったらしい。
女優は持っていた傘で、思いっきり男を叩いた。
男は、笑いながら去っていった。

そうしたシーンが、『プレイガイドジャーナル』67号の、7行の記事から甦ったとさ。

語られた者の関心。
①「劇団キューブ社」と何なのだ。友人は、同志社系のアングラ劇団では、と記憶している。唐十郎や寺山修司的雰囲気もあったみたい。
②「下京区高倉通松原東入ル 三洋ビル5F」は今どうなっているのか。「劇団キューブ社」が、30年前と同じ形で、残っていたら面白怖い。

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