蝶類図鑑
今は、カフェの時代だが、70年代はJAZZ喫茶の時代だった。
ピリピリできて、レコードコレクションで、どこに行くか決めたと思う。
河原町と西木屋町の間に「蝶類図鑑」というところがあった。
どこかのビルの2階じゃなかったか。正確な記憶はない。
壁には展翅された蝶を入れた標本函がいくつかかかり、
30人は入れる店に、昼間だと2~3人の客しかいなかった。
コーヒーをたのみ、あとはひたすら水を飲み、JAZZをバックに本を読む。
感覚をピリピリさせ、紫煙も粘膜を刺激した。。
いつなくなったのかはわからない。
JAZZ喫茶が先端ではくなり、先端という感覚も退いていった。
ゆるい感じが受け入れられ、カフェがスケープになっている。
こちらの身体もゆるんだのか、JAZZ喫茶への欲望もいまは立ち枯れている。
ただ「蝶類図鑑」という名前からは、まだ、動物磁気が放射されている。
関連記事