2008年09月05日
女紅場と加茂川
祗園冊子の二つ目の歌。
「女紅場の提灯あかきかなしみか加茂川の水のあをき愁か」
「女紅場」には「にょこうば」とルビがある。
現在の祗園女子技芸学校の前身の八坂女紅場のことであろう。
舞や唄などをはじめとする芸事を教授する機関・学校のこと。
ここにもあかい提灯がかかげられていたらしい。
「女紅場‐提灯‐あか‐かなしみ」と
「加茂川‐水‐あを‐愁」を並べ、
色彩的にも、絵画的にも対照化させた歌。
「女紅場」の灯を見ているのは夜であろう、
「加茂川」のみ水を青く感じるのは朝であろうか。
とすれば、時間的な対照もある。
祗園から加茂川にかけての情景と
その情景を見て抱く気持ち・感情をあらわしている。
「悲しみ」と「愁い」というところに
デカダンな気分が漂っている。
と妄想。
ところで、加茂川の水は、谷崎潤一郎も「朱雀日記」に記している。
しかし、「女紅場」への言及はないはず。
「女紅場」は、表舞台を支える裏で、しかも、「学習」「修業」の場。
快楽主義者としての谷崎は、そうした場を好まなかったのかもしれない。
「女紅場の提灯あかきかなしみか加茂川の水のあをき愁か」
「女紅場」には「にょこうば」とルビがある。
現在の祗園女子技芸学校の前身の八坂女紅場のことであろう。
舞や唄などをはじめとする芸事を教授する機関・学校のこと。
ここにもあかい提灯がかかげられていたらしい。
「女紅場‐提灯‐あか‐かなしみ」と
「加茂川‐水‐あを‐愁」を並べ、
色彩的にも、絵画的にも対照化させた歌。
「女紅場」の灯を見ているのは夜であろう、
「加茂川」のみ水を青く感じるのは朝であろうか。
とすれば、時間的な対照もある。
祗園から加茂川にかけての情景と
その情景を見て抱く気持ち・感情をあらわしている。
「悲しみ」と「愁い」というところに
デカダンな気分が漂っている。
と妄想。
ところで、加茂川の水は、谷崎潤一郎も「朱雀日記」に記している。
しかし、「女紅場」への言及はないはず。
「女紅場」は、表舞台を支える裏で、しかも、「学習」「修業」の場。
快楽主義者としての谷崎は、そうした場を好まなかったのかもしれない。
Posted by 愚華 at 13:02│Comments(0)
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