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2008年06月06日

何が起きたのか

「プレイガイドジャーナル」77年6月号に
「“対抗文化”は何に対抗したのか」というエッセイが載っている。
著者は、末永蒼生。

出だしを見ておくと…。

「七〇年代もあと三年を残すだけのこの頃、一〇年前にぼくたちの意識と社会にインパクトを与えた「対抗文化」の意味が問われている。」

「カウンターカルチャー」の10年を批判的に吟味しようという問題意識らしい。

つぎに、末永は「カウンターカルチャー」の要素をいくつか挙げている。

「長髪」「ジーンズ」「ロック」「性革命」「ラブ」「共同体」「学生パワー」「ウッドストック」「ビートルズ」「ウェザーマン」「LSD」

で、それらは、国家や物質文明への対抗・否定だった、という。

が、10年(67~77)でどうなったか。
そうしたアイテムが、物質化され、商品化され、消費されてしまった、という。

そして、70年代(後半)の若者のアイテムは、
「神秘主義」「オカルト」「UFO」「禅」「瞑想」「自然食」「質素主義」「精神主義」
などになってしまった、と分析。

なんかオウム真理教を予感しているようでもあり、面白い。

彼の結論↓
「資本家が量産してぼくたちに買わせ続けている「若者文化」も一度捨ててみてはどうだろうか。そしてみせかけの「文化」を捨て去ったあとに何が残るだろうか。そこには文化と呼べるもの、つまり自前の言葉とくらしをつくり出せるだろうか。」

対抗文化の商品化とその消費を一方で批判し、他方でオウムにつながる神秘主義潮流も切り、「自前の言葉とくらし」を打ち出す、という構図かな。

これは当時の『プ・ガ・ジャ・』の「思想」の一つだったともいえるだろう。


ちなみに「末永蒼生」さんの当時(77年)のプロフィール。
「1944年生まれ。アングラ集団≪告陰≫で万博粉砕ハプニング、地下新聞『PEAK』発行、生活革命ゼミナールと、いわゆる対抗文化の中で活動してきた。今、フリースクールの絵の先生。「生きのびるためのコミューン」(三一書房)著者。」

同じ方と思われる「末永蒼生」さんの現在のHP上のプロフィール。(コピペ=引用)
「末永蒼生 
色彩心理学者
1944年生まれ。色彩心理学実践の第一線で、色彩によるメンタルケアに取り組んでいる。各地で開催する講座「色彩学校」では、15年に渡る実践から体系化した「末永ハート&カラー・メソッド」を教え、修了生は、教育、医療、福祉などの現場で活躍している。
他に、アートによる子どもの心育てをテーマに「子どものアトリエ・アートランド」を運営。現在、「アート&セラピー色彩心理協会」会長。主な著書に『心を元気にする色彩セラピー』(PHP研究所)『答えは子どもの絵の中に』(講談社)『クレヨン先生と子どもたち』(ソフトバンク・クリエイティブ)『色彩セラピー入門』(PHP文庫)他多数。」



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Posted by 愚華 at 19:57│Comments(0)プ蛾蛇
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