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2012年01月12日

誘拐事件も面白い(『十四番目の月』(海月ルイ)読了)

京都での殺人事件を年末年始楽しんでいたが、
その一つに、海月ルイの『子盗り』があった。
これでは、殺人は、二件発生するが、物語の主軸とはいえない。
つまり、殺人は、派生現象というところを占めていそう。

読むのがなかなか苦しいところもあったが(内容のため)、
かなり面白く、よく分からないが「希望」のある終わり方なのだ。
殺人あり、苦悩あり、なのに…。


で、同じ作者の作品を選んでみた。
『十四番目の月』。

誘拐事件も面白い(『十四番目の月』(海月ルイ)読了)

(↓内容に言及↓)

こちらでは、残念ながら、殺人はおきない。
誘拐である。
身代金は2000万円。
犯人は(二人であるが)身代金奪取に成功。
誘拐された子供も無事阪急梅田駅で保護される。

この小説のポイントは、誘拐犯の「動機」にある。
それは、復讐。どういう復讐なのかが大きなポイント。

それにしても、構造的には非常によく組み立てられており、面白い。
ただ残念なのは、殺人がないこと。
まあ、誘拐犯の子供が、殺された、という解釈も可能だが…。

気働きの無い、若い女の、ひどさの描写がすごい。



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Posted by 愚華 at 15:21│Comments(0)読む
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