2011年08月11日
銭湯奇人
銭湯では、オヤッと思う奇妙な人と遭遇する場合がある。
いまはもうない京都の初音湯でのこと。
前にも書いているが、ここは、まず水が非常にいい。
湯船からあふれるお湯。
地下深くからくみ上げられた水による水風呂。
加えて、サウナも熱い。
新しく作られたらしいサウナの床や座るベンチは、木の香りがする木製のもの。
銀閣寺近くにあった銀寿司で、初めて冷の菊正宗を、
新しい一合升で飲んだ記憶がよみがえる。
ある時、そのサウナの扉を開けてややギョッとした。
サウナを、男が走っているのである。
扉側に背中を向け、裸でランニングしていた。
もちろん、京都の銭湯に付属しているサウナは狭い。
そこでは「走る」という概念はほとんど生じる余地がない。
初音湯の場合、サウナ室の両側に、ベンチ状に続く座る部分の間に、
およそ1メートル幅の通路がある。
ベンチ両側に向かい合って人が座ると、通るのに神経を使うくらいだ。
長さはおよそ4メートル。
つまりベンチもこの長さ。一列に座ると最大5人くらいだった。
この「通路」をその男が走っているのだから驚く。
もちろん「シャドウランニング」だが。
男も驚いたらしく、すぐにベンチに上がり、屈伸柔軟運動に切り替えた。
一人で3人分のベンチを占有して。
そして、私がサウナにいる間はずっとその運動で汗を流していた。
その日は、私とサウナランナーを含めて3、4人しか客がいなかった。
そんなこともあって、その男はサウナランナーと化したのだろう。
以前、もう少し混んでいた時も、メインの浴場で、
体操・運動じみた動きをその男が見せていたのを思い出した。
銭湯を出て、つれに女湯でそうした客がいるかを聞いたが、
一度も出会ったはいないという。
かなりレアケースである。
その後何回かランナーを見たが、ランニングしているのにはいきあたらないうちに、
初音湯は閉湯。
いま彼はどこの銭湯で走っているのだろうか。
快適に「シャドウランニング」できるサウナを発見できているだろうか。
いまはもうない京都の初音湯でのこと。
前にも書いているが、ここは、まず水が非常にいい。
湯船からあふれるお湯。
地下深くからくみ上げられた水による水風呂。
加えて、サウナも熱い。
新しく作られたらしいサウナの床や座るベンチは、木の香りがする木製のもの。
銀閣寺近くにあった銀寿司で、初めて冷の菊正宗を、
新しい一合升で飲んだ記憶がよみがえる。
ある時、そのサウナの扉を開けてややギョッとした。
サウナを、男が走っているのである。
扉側に背中を向け、裸でランニングしていた。
もちろん、京都の銭湯に付属しているサウナは狭い。
そこでは「走る」という概念はほとんど生じる余地がない。
初音湯の場合、サウナ室の両側に、ベンチ状に続く座る部分の間に、
およそ1メートル幅の通路がある。
ベンチ両側に向かい合って人が座ると、通るのに神経を使うくらいだ。
長さはおよそ4メートル。
つまりベンチもこの長さ。一列に座ると最大5人くらいだった。
この「通路」をその男が走っているのだから驚く。
もちろん「シャドウランニング」だが。
男も驚いたらしく、すぐにベンチに上がり、屈伸柔軟運動に切り替えた。
一人で3人分のベンチを占有して。
そして、私がサウナにいる間はずっとその運動で汗を流していた。
その日は、私とサウナランナーを含めて3、4人しか客がいなかった。
そんなこともあって、その男はサウナランナーと化したのだろう。
以前、もう少し混んでいた時も、メインの浴場で、
体操・運動じみた動きをその男が見せていたのを思い出した。
銭湯を出て、つれに女湯でそうした客がいるかを聞いたが、
一度も出会ったはいないという。
かなりレアケースである。
その後何回かランナーを見たが、ランニングしているのにはいきあたらないうちに、
初音湯は閉湯。
いま彼はどこの銭湯で走っているのだろうか。
快適に「シャドウランニング」できるサウナを発見できているだろうか。
Posted by 愚華 at 15:18│Comments(0)
│凡観